Add: ゲーム画面をリアルタイム翻訳するAIアプリを作った話
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@ -0,0 +1,155 @@
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title: ゲーム画面をリアルタイム翻訳するAIアプリを作った話
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description: ローカルVision LLMを使って、海外ゲームの画面をリアルタイムに翻訳するWindowsアプリを作った。
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# ゲーム画面をリアルタイム翻訳するAIアプリを作った話
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## きっかけ
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海外ゲームやってると、シナリオやクエストのテキストが全部英語(あるいはそれ以外の言語)で、雰囲気で進めちゃうことない?自分もそうだったんだけど、ちゃんとストーリーを理解しながらプレイしたいなと思って、リアルタイム翻訳できるツールを作ることにした。
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「リアルタイム翻訳ソフトなんてもうあるじゃん」って思うかもしれないけど、既存のものは自分が求めるレベルに達してなかった。具体的には:
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- **リアルタイム性** — ゲームの進行を止めずに翻訳してほしい
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- **ゲーム体験を損なわない** — 翻訳UIがゲームの邪魔になるのは本末転倒
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- **精度** — OCR+翻訳がちゃんと使えるレベルであること
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最近のVision LLM(画像を理解できるAI)はOCR+翻訳の精度がかなり上がってて、しかもVRAM 16GBあれば十分動く。ゲーム用とは別にGPUマシンもあったから、じゃあ作ってみるかと。
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## 何ができるのか
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**Game Vision Companion** — Windows PCの画面をリアルタイムにキャプチャして、ローカルのVision LLMで分析・翻訳するアプリ。
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### メイン機能:リアルタイム翻訳
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一番力を入れたのがこれ。
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- **翻訳エリアの自由指定** — 画面上の好きな場所をドラッグで範囲選択。会話ウィンドウだけ、とかクエストログだけ、みたいに自分で決められる
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- **半透明オーバーレイ** — 翻訳結果がゲーム画面の上に半透明で表示される。別ウィンドウとして外に出すこともできる
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- **テキストがない時は自動で薄くなる** — 翻訳するテキストがない場面では、ウィンドウがさらに薄くなってゲームの邪魔にならない
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この「テキストがない時はウィンドウを薄くする」ってのが地味に大事で、常時表示だとゲーム体験を損なうんだよね。必要な時だけ存在感を出して、不要な時は消える。これがやりたかった。
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### おまけ機能
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翻訳がメインだけど、他にも2つのモードがある:
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- **👥 友達モード** — 一緒にゲーム見てる友達みたいにリアクションしてくれる
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- **🎙️ 実況モード** — ゲーム実況風の解説をしてくれる
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正直、この2つはまだまだ調整が必要。いつ喋らせるかのタイミングがうまくコントロールできてなくて、ずっと喋りかけてくるとちょっとうざい。ここは今後の課題。
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### その他の機能
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- **画像差分検出** — 画面に変化がない時は分析をスキップしてトークンを節約
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- **VOICEVOX音声合成** — AIの応答を音声で読み上げ(オプション)
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- **フルスクリーン対応** — DXCamによるDirectXゲームキャプチャ
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- **exe配布** — PyInstallerでビルドして配布可能
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## アーキテクチャ
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┌─────────────────┐ LAN ┌──────────────────┐
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│ ゲーミングPC │ ◄─────────► │ AIサーバー │
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│ (Windows) │ HTTP API │ (5060ti 16GB) │
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│ │ │ │
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│ Game Vision │ │ Ollama │
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│ Companion │ │ qwen3-vl:8b │
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│ ・画面キャプチャ │ │ -instruct │
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│ ・オーバーレイ │ │ │
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└─────────────────┘ └──────────────────┘
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```
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ポイントは **ゲーム用PCとAI推論を別マシンに分けてる** こと。
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ゲーム中にローカルでLLM推論も回すとGPU負荷がキツい。だから推論は別マシン(RTX 5060ti 16GB)のOllamaサーバーに任せて、ローカルネットワーク越しにAPIを叩く構成にしてる。LAN内だからレイテンシもほぼ気にならない。
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## なぜ qwen3-vl:8b-instruct なのか
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Vision LLMのモデル選定はいくつか試した結果:
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| モデル | VRAM | 速度 | OCR精度 | 翻訳品質 | 総合 |
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|--------|------|------|---------|---------|------|
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| `qwen3-vl:2b-instruct` | ~4 GB | ◎ | △ | △ | 実用的じゃない |
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| `qwen3-vl:8b-instruct` | ~8 GB | ○ | ◎ | ◎ | **ベストバランス** |
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2bモデルは速度は速いけど、OCRの精度がゲームのフォントに対して不安定で、翻訳品質も微妙だった。8bモデルなら16GB VRAMで余裕を持って動くし、OCR精度と翻訳品質のバランスがちょうどいい。
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## 技術スタック
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| 要素 | 技術 |
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| 言語 | Python 3.11+ |
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| GUI | PyQt6 |
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| 画面キャプチャ | MSS / DXCam |
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| Vision LLM | Ollama (qwen3-vl:8b-instruct) |
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| 音声合成 | VOICEVOX(オプション) |
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| 配布 | PyInstaller (exe) |
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## 必要なもの
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- **ゲーミングPC** — Windows 10/11
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- **AIサーバー** — VRAM 16GB以上のGPU搭載マシン + Ollama
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- 同一PCでもいけるけど、ゲーム中のGPU負荷を考えると別マシン推奨
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- **ローカルネットワーク** — ゲーミングPCとAIサーバーが同じLAN内
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:::tip ゲーミングPCだけでやりたい場合
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VRAMに余裕があるなら(24GB以上)、同一PC内のOllamaでも動く。ただしゲームのfpsに影響する可能性はある。
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## 使い方
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### 1. AIサーバー側(Ollama)
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```bash
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# Ollamaインストール
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curl -fsSL https://ollama.com/install.sh | sh
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# Vision モデルをダウンロード
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ollama pull qwen3-vl:8b-instruct
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# 外部からアクセスできるように起動
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OLLAMA_HOST=0.0.0.0:11434 ollama serve
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### 2. ゲーミングPC側
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アプリを起動して:
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1. Ollama サーバーのアドレスを設定(例: `http://192.168.1.xxx:11434`)
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2. 翻訳エリアをドラッグで指定
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3. 開始ボタンを押す
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あとはゲームするだけ。翻訳結果が半透明オーバーレイで表示される。
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## やってみて思ったこと
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### 良かったところ
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- **Vision LLMの進化がすごい** — ゲーム画面のフォントをちゃんとOCRして、文脈を理解した翻訳ができる。数年前じゃ考えられなかった
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- **ローカル推論の安心感** — クラウドAPIに画面を送らなくていい。プライバシー的にも、レイテンシ的にも
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- **ゲーム体験を損なわない** — 半透明オーバーレイ + 自動フェードの組み合わせで、ゲームの邪魔にならない翻訳を実現できた
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### 課題
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- **友達・実況モードのタイミング制御** — いつ喋らせるかの塩梅が難しい。常時喋ると鬱陶しいし、黙りすぎると意味がない
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- **フォントによるOCR精度のブレ** — ゲームによって使われるフォントが違うので、精度にバラつきがある
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- **GPUが余ってる前提** — 正直、AI推論用のGPUが別途必要ってのはハードルが高い
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## まとめ
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「海外ゲームをちゃんと理解しながらプレイしたい」という個人的な欲求から作ったアプリだけど、Vision LLMの実用性を実感できるいいプロジェクトになった。
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特にOllamaのおかげで、ローカルVision LLMのセットアップが `ollama pull` 一発で済むのが本当にありがたい。翻訳精度もリアルタイム性も、もう実用レベルに来てると思う。
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GPUの余裕がある人は、ぜひ試してみてほしい。
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*この記事は2026年2月時点の情報です。*
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